新築の暖房設備をトヨトミの対流式石油ストーブにした話
我が家は最近戸建を新築したのですが、その際に「暖房設備をどうするか」で非常に頭を悩ませました。
寒い冬をいかに快適に過ごせるか、は暖房設備に全てがかかっていると言っても過言ではありません。
エネルギーはどうするか、機種はどうするかで散々悩んで出した我が家の結論は、
“対流式石油ストーブ”をリビングにドンっ!
です。
特にペレットストーブにするかどうかはかなり悩みました。
この結論に至った理由や、比較したその他暖房設備なんかも紹介しながら、これから家を建てる方や、暖房器具の入れ替えを検討している方に少しでも参考にしてもらえれば幸いです。
ちなみに、高気密住宅での石油ストーブ使用について私見をまとめてますので、気になった方はこちらもどうぞ。
ペレットやエアコンではなく石油ストーブにした理由
家の作りによって参考の度合いも変わってくるかと思いますので、ざっくりと我が家のスペックを記しておきます。
我が家のスペック
・家は木造建築、換気は第三種換気。広さは100㎡程度。
・リビング内階段がある
・無垢材の床
ざっくりですが、このような感じ。
そう、1年のうち半分は暖房を利用する地域の為、効率的に暖かく、燃料代を抑え、寒さのピーク時期である12月から2月も充分耐えられること、が重要になります。
・メンテナンスが容易であるか
・暖かさを充分得られるか
そして、悩みに悩み、我が家では対流式の石油ストーブという結論に達しました。
決めてはこちらです。
輻射熱による躯体が温まる心地よさ
エアコンのように空気だけが温まる表面的なものではなく、輻射熱により家の躯体まで温まってくれます。室内の熱を保持しやすく、暖房を消した後でも家の木々がじんわり温もりを保ってくれます。
我が家は床材を無垢にしたのだが、足元の無垢材も温まってくれるのですごく心地がいいです。
対流式により、暖かい空気がリビング内階段を上昇し2階まで循環する。
リビング内階段は2階へ行くのに必ずリビングを通る為、子供がいる家庭など多く取り入れられていると思いますが、最大のデメリットは2階の冷たい空気が階段を通ってリビングに降りてきてしまうこと。
この空気の通り道を逆手にとって、ストーブによる熱の上昇気流を2階まで上らせてしまうことで、2階まで一気に暖めることが出来ます。これは各家の構造にもよりますが、我が家ではうまくはまりました。
これにより、2階の暖房をどうするか?という悩みも消えました。
また、リビングの天井、つまり2階の床にあたる部分の木材も輻射熱で暖められているのです。
各部屋の扉を閉めて過ごす場合は、小型の石油ファンヒーター(以前持っていたものの使い回し)で対応出来ます。
どこでも手に入り、給湯設備と併用できる燃料
我が家は給湯設備の燃料を灯油にしています。これにも理由があるのですが、かなり長くなるのでまた別の機会に。。
春になり、ストーブ用として購入した灯油が余ってしまってもそのまま給湯器用の石油タンクに補充できますし、逆に万が一ストーブ用の灯油が切れてしまったら、給湯器用の灯油タンクから灯油を取り出すことも出来ます。
もちろん灯油は、ガソリンスタンド、ホームセンターなど様々な場所で扱っているので、手に入りやすいです。
不要となる夏場に倉庫にしまっておける。
これ、かなり重要だと思うのです。
特に、我が家はそこまで広い家ではないので、不要な夏に収納しておける器具であれば、その分広くリビングを活用できます。しかも、夏の暑い時期にストーブなんて見たくないですからね。
炎が見れるという視覚的な癒し
これは物理的なものではないので「好み」になってしまいますが、炎のゆらめきを眺めるのが好きな人には堪らない癒しだと思います。
電気を必要としない。
電気に頼らないっていうのも大切な要素だと思います。天災、人災による停電が極寒の真冬に発生したことを考えると恐ろしい限り。
まして、施設がたくさんある都会でもなく、雪で囲まれる田舎であればなおのこと逃げ場がないですからね。
導入費用が安い
これも大きいですよね。家を建てるといろんなものにお金が出ていくので、イニシャルコストが安いというのは嬉しいです。
圧倒的静寂さ
これは正直、実際に石油ストーブを導入してみて一番メリットを感じた部分でした。
一度この静けさを味わってしまうと、電気を使用しファンを回す運転音が苦痛で仕方なくなるはずです。
というわけで、我が家の”リビングにドン!”と鎮座しているストーブはこちらになります。
ほぼ同じ規模でコロナからも同様の機種が発売されております。
なぜトヨトミ/TOYOTOMIにしたかといいますと、これはもう完全に好みの問題で、コロナの機種の真ん中下に目立っているオレンジ色の点火ボタンが僕はどうしても受け付けなかったというだけでして。。。
補足ですが、”灯油をかなり消費する”というような口コミが多いですが、確かに消費します。ですが、その他暖房設備を使用した時よりも暖かさを得られ、コストも同等か安くあがっている計算です。
参考までに我が家では、フル稼働時でほぼ1日に1回給油するので、1日6L灯油を消費しているような形です。
石油ストーブと比較した暖房器具たち
石油ストーブにも、もちろんデメリットもあると思いますので、私が悩みに悩んだその他候補の暖房器具と比較しながらそのあたりも触れていきます。
ペレットストーブ
メリット
・燃料となる木質ペレットの価格が安定している
・煙突設備は設けるものの、燃焼後はほとんど煙も出ないので近隣への迷惑にもなりずらい
・機種によっては輻射熱タイプもある
・炎が見れる視覚的暖かさ
・自治体により導入時に補助金等を得られる可能性がある
・ペレットストーブというデザインを取り入れられる
デメリット
・機種費用が高い。
・煙突などの吸排気設備、設置面の補強など費用がかかる。
・ペレットの保管場所が必要
・毎日の灰掃除や、シーズン毎の煙突掃除などメンテナンスに手間がかかる。(業者に任せればお金がかかる。)
・ペレットを自動補給する為に、結局は電気を使用する。
・年中置くことになる。
ペレットストーブは対抗馬として最後まで悩みました。
我が家は小さな子供がいるので、日中もストーブをつけることが多いです。1日あたり12時間使用するとして、燃料あたりの熱量、1円あたりの熱量など色々調べたのですが、それでも灯油価格が異常な上昇(1リットル130円とか)をしない限りは燃料費用は灯油の方が安く済むようでした。
さらに、都度のメンテナンスや、夏場もリビングに鎮座して場所を取ってしまうこと、燃料となるペレットの保管場所、耐用年数を過ぎて買い替えの時のイニシャルコストを考えると、手が出ませんでした。
また、燃料となる木質ペレットにしろ、安く済ませようと思って海外産や他方から買い付けを行えば、地元の山は荒れて行きますので、エコだなんだという理由で導入するのであればしっかりと地元産のペレットを利用すべきだと思いますが、正直そこまでの心持ちではなく、自分の「現実」が大事になります。
やはりまだまだ日本という国においては「理想」の暖房設備だなぁという感覚でした。
実際にペレットストーブを体感したのですが、基本的には温風がメインで輻射熱はサブという機種がほとんどで、正直言うほど暖かくなかったのも決定打でした。
薪ストーブ
メリット
・暖かさでいえばダントツ!輻射熱と煙突から発せられる熱もあり家中あったかい。
・まさに炎を楽しむことができる。
デメリット
・イニシャルコストが高額
・メンテナンスが大変
・火事の危険性がある
・煙が多く出る
・薪の確保が大変
・薪ストーブ前提の家づくりにする必要がある
実は我が家の実家が薪ストーブでして、小さい時から慣れ親しんできた暖房設備です。2階なんかは真冬でも半袖Tシャツ一枚で過ごせるくらいですし、得られる暖かさは段違いに高いです。
が、燃料となる薪の確保が非常に大変です!タダで手に入ったとしても、それでも薪割りを行いシーズン前から乾燥させておかなければいけません。その保管場所や道具も必要です。
また、メンテナンスも必要で、掃除を怠ろうものなら火事の危険もあります。
吹き抜けにしたり、ストーブを置く場所の耐熱など家の作り自体も「薪ストーブありき」になります。
”好きでなければ使えない”暖房設備であることは間違いなく、薪を確保することも容易ではない為、我が家は除外となりました。
FF式石油ファンヒーター
メリット
・吸排気が外部なので、室内の空気が綺麗。
・都度給油する必要がない。
・大型のものであればそれなりに暖かくなる。
デメリット
・とにかくうるさい
・想像以上に灯油を消費する
・吸排気の為、壁に穴を開けるので、必要なくなったら穴だけ残る。
・年中置いておかなければならない
・それなのにダサい
ボタンひとつで気軽に使えて、それなりに暖かくなるのだが、一年中その場所に置いておかなければならず場所を取るし、しかもダサい。。
灯油消費量も計り知れず、一度設置したら簡単には切り替え出来ないというフットワークの悪さも相まって我が家では早々に脱落です。
エアコン
メリット
・家の作り、気密と断熱性能が高ければ効率よく温まる
・燃料の補給など面倒な手間がない。
・安全性が高い
デメリット
・電気を使用するので、災害時など停電になると使えない
・空気のみが暖かくなるので、乾燥する。
・部屋毎に設置する必要があるので、結局は電気代がかなりかかる。
今やオール電化の家庭が当たり前で、家の性能自体も高くなっているので、仕様は様々あれど”エアコン”の形式がポピュラーなんだと思います。
が、東北の寒い地方では”体感は寒い”と言わざるを得ない。
さらに、エアコンという、室外機を置く外の気温が低ければ低いほど熱を得にくく電気代を食うという性質に納得出来ないのです。
寒い地方でも暖かいという文句でよく販売されていますが、結局は室内への温度を確保する為に、室外機が凍らないように電気を使って温めているという、効率の悪い仕様。。”エアコン自体寒い地方には向いていない”と言っているようなものなので、やはり除外です。
灯油ストーブ
メリット
・メリットは上記の通りですね。
デメリット
・都度給油が必要
・内部燃焼なので新鮮な空気が必要。(換気とか)
・内部燃焼なので湿度が高くなる。(メリットでもある)
・火事や火傷の危険
・灯油価格の不安定さ
給油くらいならそんなに手間とも思わないですし、空気の入れ替えは問題なし。湿度を計測している限りでは、加湿器を必要としないちょうど良いバランスです。
最大の弱点は燃料価格の不安定さでしょうか。
2018年10月下旬時点では灯油価格が上昇しており、店頭小売価格でも1リットル100円近くなっています。
まぁ安い時もあり、その時は恩恵を受けていたことになるので今のところは問題ないのですが。。
まとめ
いかがでしょうか。
もしどうしても寒かったり使えなかった時はまた別の設備を考えようと思っていたのですが、いやはや対流式の石油ストーブが思いの外かなり優秀でその心配も無用でした。
家の構造、間取り、暮らし方によって何が良いかは変わってくるので、正直「正解」と言えるものはないとは思います。
ですが、もし我が家に近い状況の方がいればぜひ参考にしてみてください。
導入費用が安いので”試しにやってみようか”と使ってみると、輻射熱の暖かさ、炎をながめる癒し、そしてその静けさに石油ストーブの虜になってしまうはずです。
火災保険は一斉見積もりだけでもしておくと相場がわかる。
住宅購入時、いよいよ最終段階に入るとハウスメーカーが当たり前のようにスッと契約を進めるものがあります。
それは、火災保険。
しかし、何も考えず直ぐに契約するのは待った方がいい。
なぜなら、火災保険の金額的な相場がまったくわからず契約してしまうのは危険だからです。
火災保険は数社見積もりをとるべき
一度、各社の見積もりだけでもとってみると、
- 本当に必要な保険なのか
- 大切な家具や家電の保証はされているか
- 自分にあった保険の保険料の相場はどのくらいなのか
がわかってくるのです。
特に気にせず火災保険を契約して、既に新しい家に住んでいる方も、保険の見直しが節約に繋がる可能性もあるのでぜひおすすめします。
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