どのくらいの英語が話せれば海外一人旅が出来るのか？「英語が話せない」ってどのレベル？
航空券や宿の手配、ビザの取得、入国から現地での移動、食事、場合によっては現地での宿確保、そして帰国まで。
ツアー旅行と違って、全てを一人で対応していかなければならない海外一人旅。
ブログなんかでよくひとり旅の旅行記を目にする機会も多いと思うが、「一人で海外旅行に行く人って結局英語が喋れる人なんでしょ？」って思ったりしていないだろうか？
そんなことはない！
なぜなら、英語をペラペラ喋れるわけではない私（もはや単語を話すレベル）が海外一人旅を充分楽しめているから。
極端な事を言ってしまえば、イエスかノーの二つの単語をしっかりと伝えられればそれだけで旅行が楽しめるのである。
私自身の体験を元に「いったいどのくらいの英語力があれば旅行できるのか？」ということを、旅行に必要であろう場面ごとにお伝えしていきたいと思う。
航空券の手配で英語が必要な場面はほとんどない。
事前準備編
┃航空券の手配
必要英語力
★☆☆☆☆
何はともあれ目的地まで行くことができなければ旅は始まらない。
日本の航空会社の正規料金で海外に行くブルジョアはさておき、ほとんどの方はなるべく安い、格安航空券で行く場合が多いと思う。
ネットの代理店経由で探してしませば、英語はまったく使わず航空券が手配出来る。
場合によっても各航空会社のキャンペーンでオフィシャルサイト経由が一番安かったりする場合もあるが、この場合もサイトによっては日本語対応もあったりするので、ほぼ問題なし。
実際、私がイタリアまでタイ航空を利用した際、オフィシャルサイトでの手配が一番安かったのだが、日本語に対応していたので座席指定から支払いまでスムーズに行えた。
今ではLCC（格安航空会社）もあるが、海外に行く場合は英語力のレベルが上がってしまう。（荷物の大きさ、各サービスの追加料金などルールが事細かな格安航空会社は、国内旅行でもなにかと面倒なのに、これが海外になるとやりとりに英語力が必要になってしまう。また、英語力とは関係ないが、エコノミー症候群を誘発するようなあの座席ピッチで海外まで数時間過ごすのは、拷問以外の何者でもないと思う。。。）
┃ビザ取得
必要英語力
★☆☆☆☆
目的地によっては必要になるビザ。
国内で事前発行を行う場合、各国の領事館で申請を行う。ただし、ほとんどの領事館は都心部に集中しているので、平日に申請に行くことができない人、地方の人はこちらも代理店にお任せしてしまった方が時間もお金も節約できる場合がほとんど。
代理店対応なのでもちろん英語は必要なし。
もし、自分で申請に行く場合も、記入シートに必要事項を書くだけがほとんどなので、事前にフォーマットを確認しておけば英語力が必要になることもあまりないと思う。
文章を言葉にする英会話は必要なし。単語と身振りで充分伝わる。
旅行編
┃入国審査
必要英語力
★★☆☆☆
よっぽど奇奇怪怪な方でなければ、無言でスタンプを押されて通される場合が多い。聞かれても観光かどうか、滞在期間を聞かれる程度なので、「こう聞かれたらこう言おう！」のような英会話ブックを事前に読んでメモしておけば大丈夫。なんならそのメモごと見せてしまえばいいしね。
┃現地での移動
必要英語力
★☆☆☆☆〜★★★☆☆
発券機を使う乗り物（電車、バスなど）を利用する場合、購入方法なんかはガイドブックに書いてあるだろうし、心配いらない。
窓口で直接手配しなければならない長距離バスや長距離電車は若干の英語力が必要になるが、窓口のスタッフだって食事や洋服を買いに旅行者が来るわけではないとわかっているので、「いつ」「どこまで」「誰が（何人分必要とか）」というのを単語だけで充分伝えられる。「today.Kyoto.one」とかね。
厄介なのはタクシー。
メーター車でなければ値段交渉も必要になり、ぼったくられたり、伝えた目的地まで行かなかったりトラブルも多くなる。しっかりと対応していくにはどうしてもある程度の英語力が必要になってきてしまう。（インドなんかは勝手に土産物屋に連れてかれたり、当初伝えた何倍も多く払えと言われたり、九割九分運転手と喧嘩することになる。）
┃食事
必要英語力
★★☆☆☆
基本的にはメニューだけ伝えればいいのでほぼ英会話なんかすることなく、現地のおいしい料理が頂ける。
問題なのは注文してもいない料理がくるとか金額が間違ってる（多く請求される時）とかトラブルに遭遇した時。自分が正しい時は、単語だけでも充分伝えられるので落ち着いていれば心配いらない。（例えば「drink.two.ｏｎｌｙ.」とか。これだけで「飲み物は２本しか注文してないよ。だから金額もう一度金額確認して」という意図を伝えられる。）
┃宿
必要英語力
★★★☆☆
現地で宿を探さないといけない場合、交渉しなければならないが、こちらも洋服を買いにホテルの受付に来る旅人はいないだろうとスタッフもわかっているので、単語だけでも充分伝わる。
one night（一泊だけ）
one（一人。自分のことを指差しておけば間違いない。）
How much？（いくら？）
後は、宿泊に関する英会話フレーズなんかを本やネットで確認しておけば伝えられないことはないと思う。
宿泊をすると決めた場合、パスポートの提示を求められる（場合によってはチェックアウトまでホテル側が預かる）ことになるので、訝しがらず素直に従おう。
何か出せ！と求めれている場合はパスポートで間違いない。
ミニバーなんかがあるグレードのいいホテルだと、保証金としてクレジットカードを求められる場合もあるそうだ。（私は今までなかった。。。）
宿の場合、宿泊の説明とは別にツアーへの申し込みをさせようとする場合もあるので、「わからないからとりあえずイエスと答えておこう」というのは絶対に避けること。
わからなければ理解できないということをしっかり伝えるように。
宿の現地確保が不安であれば、事前に「booking.com」や格安宿でも予約できる「HostelsClub」なんかを利用しておけば、受付にいってパスポートを渡すだけでチェックインしてくれるので安心だ。
┃帰国の飛行機
必要英語力
★★☆☆☆
日本への直行便でなければ、受付や機内は日本人スタッフが対応することは少ない。
ただ、こちらも基本定型の会話になるので、よくある英会話フレーズなんかに目を通しておけば心配いらない。
受付で聞かれること。
- 預ける荷物はあるか？
- 座席の希望は窓側？通路側？
機内で聞かれること
- 食事の時、ベジかノンベジか。
- 飲み物は何にするか？
こんなもんである。
海外旅行は半端な英会話よりイエスとノーをはっきり伝える意思が大事。というより現地語が一番！
いかがだろう？
最低限の「食う」「寝る」「移動する」に絞ってはいるが、それでも「英語で文章として会話しなければならない場面」というのはほとんどないことがおわかり頂けるだろうか。
必要英語力の星3つでもせいぜい、「中学校でそんな事習ったなぁ。」レベルである。
国や地域によっては英語なんて伝わらない事も多い（日本だってそうでしょ？）ので、実は現地の言葉がわかる方がもっと重要な場面の方が多かったりする。
もし海外一人旅を諦めている理由が「英語が出来なくて怖いから」ということであれば、これほどもったいことはない！
どのくらいの英会話が出来れば海外に行っても良いよ、というボーダーがあるわけでもないし。
実際に行ってみないことには、どのレベルの英語力が必要なのかも何もわからないのだから。
私自身もそう、思い切って海外を一人で旅行してみて、それから初めて二つの事に気付くのである。
①英語なんてイエスとノーだけ伝われば海外も一人で楽しめるじゃん！
②もっと英語が話せるようになったらもっともっと楽しめるじゃん！